映画「溺れるナイフ」


映画の感想を書く時、二つのタイプを思います。



ひとつは、「鉄は熱いうちに打て!」ということわざのごとく、観終わった時の緊張感や興奮を残した状態で、心の中に湧き上がってきた感情たちを純粋に拾い集めていくタイプ。



もうひとつは、漬物をつけておくかのように、長く長く心の中にとどめておいて、外に感情を出すという作業をせずに、熟成させたほうがより深く心に染みていく感覚が味わえるタイプです。



この「溺れるナイフ」という映画は前者にあたります。



見終わった後、まさに心がぎゅーっと掴まれ、喉のあたりが少し苦しくなります。まさに心が動かされた映画です。



美男美女、青春の一瞬。



追いかけても追いかけても、追いつけない存在のコウちゃんに魅かれていく夏芽。



この人が走り続ける限り、その背中をずっとそばで見ていたいという気持ちは、女性なら一度は感じたことがあるのではないでしょうか。



前半では、遥か彼方まで続いていると思っていた階段を頂上まで登ってしまって見える景色、全能感と、



それと同時に、その全能感はすぐに消えてしまうかもしれないという怖さを、少しずつ感じながら展開していきます。



キラキラと眩しい世界からの突然の事件、その後の二人が選んだ道とは…。





どの場面も終始飽きずに引き込まれて、



主演のふたりの堂々たるたたずまいも素敵で、しっかりと役を生きていることに感動しました。



大友を演じたジャニーズWESTの重岡大毅さんも映画では初見だったのですが、存在感と勢いのある演技に驚きです。



原作ファンの方からは批判が多いようですが、映画だけ見た私は十分、心に刺さる内容でした。






Sponsored Link


コメント