『八月の路上に捨てる』伊藤たかみ著



久しぶりに作家さんの開拓をしようと思い、読んだ一冊。



きっかけは、好きな俳優さんである高橋一生さんが先日テレビ出演時に自身の本棚の写真を公開されており、その中にこの本があったから。



好きな人や尊敬する人が日々どんな本を読んでいるのかはとても関心深いところです。



同じ本を読むことは同じ体験をすること。



それによって全く同じものを得ることは難しいですが、自分という人間を構成している沢山のアイテムのうち、1つでもその人と同じものが持てたらという思いで読んでいます。







第135回芥川賞を受賞されています。





冒頭から特徴的でした。

まず腕のシーンから始まります。

誰の腕?男?女?いったい何をしてるの?…

と読む側に想像させながら、細かい状況描写によって、だんだんと見えてくる。



初めはとても小さい穴から覗いていたのが、視界がどんどん広がっていくようなはじまりでした。



離婚という局面を経験した職場の先輩とこれから離婚届けを提出しようとしている後輩



彼らの会話の中から、主人公が離婚に至るまで経緯を覗くことができます。



全く同じ経験はしていないのに、この不協和音は私も以前感じたことがあるものでした。



本当に繊細に、感情の疑似体験ができます。





言葉を超えて、心の奥に、内臓くらいまで響く本です。




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