映画「スワロウテイル」ネタバレあり



岩井俊二監督の代表作!といっても過言ではない作品。

何故だろう、
ずっと心に棲みついて離れない映画です。


始まってすぐ、"SYUNJI IWAI'S FILM"という文字が出てくる。
黒の背景に赤字。
暗闇と痛みを思わせる配色。この英語で監督名を表記するスタイルを見たのは、この時が初めてだったかもしれない。
なんかかっこいい。


序盤での名シーンで、グリコがアゲハに名前をつけるところが映像としては一番記憶に残っている。
胸元のアゲハ蝶がちょっとセクシーで、柔らかいCharaの口調と溶けあって、冒頭からの貧困と残酷なシーンから一変して、夢見心地のように感じた。


そして一番心に残ったセリフは
「ママはただこわれてた」
というアゲハに対してのフェイホンの言葉、
「人が死んだら空に昇っていく。その時に雲に当たったら雨になって落ちてくる(このシーンでは雨がザーザーと降っている)それで最後に行く場所を天国って言うなら、ここは天国ってことかい?」


ほんのひと時だったかもしれないが、グリコと過ごした時間はフェイホンにとってきっと天国だった。




たまにこの感覚に触れたい、思い出したい。と思ってふと観てしまいます。

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